向かい合って歩く2人は、いつ出会う? — 1分で縮む距離は決まっている
360mはなれた道の両はしから、大人と子どもが同時に歩き出します。大人は1分に70m、子どもは1分に50m、どちらも同じ調子で歩きつづけます。2人が出会うのは、何分後でしょうか。
2人が同時に動くので、頭の中で追いかけようとすると、こんがらがります。大人がここまで来たとき、子どもはどこ? その次は?——実は、こんがらがらない見方がひとつだけあります。
見るものを、ひとつにする
2人を別々に追うのをやめて、「2人の間の距離」だけを見ます。
歩き出して1分。大人は70m、子どもは反対側から50m進みました。2人の間は、両側から同時にけずられて、70+50=120m縮みます。

足し算になるのは、2人が同時に、向かい合って歩いているからです。大人だけが歩くなら、間は1分に70mしか縮みません。子どもだけなら50m。両方いっしょなら、その合計だけ間がせまくなります。
1分ごとに、同じだけ縮む
この「1分で120m」は、何分たっても変わりません。間の距離を表にすると——
| 時間 | 2人の間 |
|---|---|
| 0分 | 360m |
| 1分 | 240m |
| 2分 | 120m |
| 3分 | 0m = 出会った! |

きっちり120mずつ減っていくのだから、答えは割り算で出せます。
出会うまでの時間 = はじめの距離 ÷ 1分で縮む距離
360 ÷ 120 = 3分。下の動く図で確かめてみてください。道の長さを変えても、「÷120」のところは同じままです。
出会う場所は、まん中ではない
もうひとつ、面白いことがあります。出会うのは道のまん中(180m地点)——ではありません。
3分間で、大人は 70×3=210m、子どもは 50×3=150m歩きました(足すと210+150=360mで、ちゃんと道全体になります)。速く歩く人のほうが、出会うまでに長く進む——出会う場所は、遅いほうが出発した側に近くなるのです。
同じ向きに歩いたら?
向かい合うかわりに、子どもが先を歩いていて、大人が後ろから追いかけたら、どうなるでしょう。こんどは間の距離は、1分ごとに 70−50=20mずつしか縮みません。同じ向きだと、子どもが逃げる分だけ縮みが減るからです。足し算が引き算に変わるだけで、見るものは同じ「間の距離」。追いつくまでの時間も、やっぱりはじめの距離÷1分で縮む距離で出せます。
覚え方 — 「間の距離を、1分の縮みで割る」
- 2人を別々に追わない。間の距離だけを見る。
- 向かい合って歩けば、間は1分ごとに2人の速さを合わせた分だけ縮む(同じ向きなら、速さの差だけ)。
- だから 出会うまでの時間 = はじめの距離 ÷ 1分で縮む距離。
動くものがふたつあっても、こわがらなくてだいじょうぶ。見るものをひとつに決めれば、いつもの割り算が待っています。