展開図は折らずに解ける? — 向かい合う面は「1つとばし」で見つかる
展開図の問題は、苦手な人がとても多いところです。「頭の中で折りなさい」と言われても、折れる人と折れない人がいる。折れない人は、そこで止まってしまいます。
でも、じつは展開図の問題の多くは、折らずに解けます。必要なのは「向かい合う面はどれか」を見つけること。そして向かい合う面は、展開図の上で「1つとばし」に並んでいる——この1行だけで、頭の中で折る必要がなくなります。
立方体の面は6つ、組は3つ
立方体には面が6つあります。そしてどの面にも、ぴったり反対側にいる相手が1つだけいます。だから6つの面は、3つの組に分かれます。
向かい合う2つの面には、大事な性質があります。同時に見えることがないのです。立方体をどの向きから見ても、見えるのはせいぜい3つの面まで。しかもその3つは、必ず別の組から1つずつになります。

上の図で、見えているのは1・2・3の3面。裏側には6・5・4が隠れています。見えている面が決まれば、隠れている面も決まる——これが展開図の問題を解く土台になります。
(この記事では、分かりやすいようにサイコロと同じ数字をふっています。向かい合う面の和が7になっているのは、そのためです。)
横に4枚並んだ列は「1つとばし」
展開図をよく見ると、横に4枚並んだ列があります。この4枚が、組み立てたときにぐるりと一周して横をかこむ面です。ベルトのように一周するので、この4枚をまとめて帯とよぶことにします。

4枚で1周するということは、1枚目と3枚目、2枚目と4枚目が向かい合います。輪になった4人で手をつないだとき、正面に来るのは左右のとなりではなく、その向こうの人——それと同じです。
これが「1つとばし」の正体です。となり合う面は、折れば直角に曲がってくっつくので絶対に向かい合いません。1つとばした相手だけが向かい合います。
残った2枚は、帯の上と下についている「ふた」と「底」。この2枚も向かい合います。ふたと底は、帯のどの面についていても必ず向かい合うので、位置を気にしなくて大丈夫です。
サイコロなら、見えない面まで分かる
ふつうのサイコロは、向かい合う面の目の和が7になるように作られています。1と6、2と5、3と4。これは算数の決まりではなく、サイコロという道具の決まりごとです。

「1つとばし」と「和は7」を組み合わせると、展開図に目がいくつか書いてあるだけで、残りの面の目をぜんぶ埋められます。折る必要はありません。1つとばしの相手を見つけて、7から引くだけです。
4枚並ばない形は「2つとばし」
ここまでは、4枚並んだ列がある展開図の話でした。じつは展開図は11種類あって、4枚の列ができるのはそのうち6種類だけです。残りには、4枚並んだ列がどこにもありません。たとえば、こんな階段の形です。

こうなると「1つとばし」は使えません。でも見つけ方はあります。階段になっているところは、1つ多くとばす——つまり2つとばしです。
- まっすぐ3枚並んでいたら、両はしが向かい合う(1つとばし)
- 階段に4枚つながっていたら、両はしが向かい合う(2つとばし)
上の図で確かめてみましょう。3から階段をたどると 5 → 1 → 4。両はしの3と4が向かい合う組です。5からたどれば 1 → 4 → 2 で、5と2の組。同じ色になっているところを見れば、たしかにそうなっています。
どちらのルールも「両はしが向かい合う」で同じです。ちがうのは、間に何枚はさまっているかだけ。
折って確かめてみよう
ここまでの話を、手で確かめられるようにしました。同じ色どうしが向かい合う面です。4種類の展開図をひとりでに折っていきますが、つまみを動かせば自分のペースで確かめられます。上のボタンで展開図をえらぶこともできます。
4つの展開図は、形がぜんぶちがいます。「かいだん」には4枚並んだ列すらありません。でも折ってみると、どれも同じ立方体になります。見えている面も、隠れている面も同じ。形がちがっても、とばして決まる組は変わらないからです。
組み上がったところで、見えている3つの面の色を確かめてみてください。3つともちがう色のはずです。同じ色(=向かい合う面)が同時に見えることは、絶対にありません。
覚え方 — 「となりは仲間じゃない」
展開図の問題で迷ったら、この順番で考えてください。
- まっすぐ並んだ3枚をさがす。その両はしが向かい合う組
- 階段につながった4枚をさがす。その両はしも向かい合う組
- 2組見つかれば、残った2枚は自動的にもう1組
よくある間違いは、となり合った面を向かい合うと思ってしまうことです。となり合う面は、折れば直角にくっつく——つまり辺をぴったりくっつけて、となりどうしになります。向かい合う面の辺が、くっつくことはありません。展開図の上でくっついて見える2枚は、絶対に向かい合わない、と覚えてしまうのが早いです。
展開図は11種類ありますが、11種類を覚える必要はありません。どの形が来ても、まっすぐか階段かを見て、両はしをたどる。それだけで向かい合う組は決まります。