都道府県は「お父さんの県」からはじめる — 出身県なら、家族の思い出が解説になる
47都道府県の単元、どこから始めますか。北海道から順番に、というのも立派な進め方です。でもひとつ、楽しさがまるで変わる入口があります。お父さん、お母さんの出身県から始めることです。のびてんの社会には47都道府県それぞれの単元があるので、どの県が「うちの県」でも大丈夫です。
知らない県は「暗記」、知ってる県は「思い出し」
子どもにとって、行ったことのない県の特産品や地名は、ただの文字列です。つながる記憶がないものを覚えるのは、大人でも骨が折れます。
ところが「おばあちゃんの家がある県」なら話が別です。駅の名前、車窓の景色、食卓に出てきたもの。覚えるより先に、思い出せる材料がすでに頭の中にあります。新しい知識は、もともとある記憶に結びつくほどよく残ります。だから最初の1県は、まっさらな県より「ちょっと知ってる県」が向いているのです。

クイズの一問一問が、思い出話のスイッチになる
出身県の単元を親子でいっしょに解くと、面白いことが起きます。「この湖、遠足で行ったなあ」「この名産、おじいちゃんが毎年送ってくれるやつだよ」。問題がそのまま会話の入口になって、おうちの人の実体験が、どんな解説文より濃い解説になるのです。

子どもは問題の答えといっしょに、親の子ども時代の話まで聞くことになります。これは教材には書いていない学びです。そして次の帰省では、車窓から見えるものが全部「あ、クイズに出たやつだ」に変わります。
出身県は、おうちの人が負けられない場所
そしてもうひとつ。出身県は、大人が本気を出すのにいちばん都合のいい単元です。自分の生まれ育った県で子どもに負けたら、さすがに悔しい。その悔しさが「もう1回」を生んで、勝負が盛り上がります。
逆に子どもが勝ったら、それは最高の勲章です。「お父さんの県なのに、ぼくのほうがくわしい」。お父さんとお母さんの出身県がちがうなら、「母の県 対 父の県」の対抗戦もできます。
まずは今夜、お父さんかお母さんの県の単元をひらいてみてください。思い出話が始まったら、その勉強はもううまくいっています。